SAKAKIHARA

腹話術の人形「しんちゃん」に40年ぶりの再会

神辺・備後のあれこれ

神辺町の小学校(神辺、湯田、道上、中条、竹尋、御野)を卒業された40、50代の皆さん!

避難訓練の際に、消防士さんの腹話術があったこと覚えていますか?

交通安全週間には、おまわりさんの腹話術もあったりして、楽しみの多いいい時代でしたよね。

 

「神辺を語る」という集まりが毎月カフェアンジンで開催されていますが、今回は「深安消防の消防士さんで腹話術をされていた方」がお話をしてくださるとの情報をえました。

ならきっと神辺小学校で毎年腹話術をしてくださっていた方に違いないと思い、同級生を誘って行ってきました!

こちらの方が、元消防士の岩森逸美さん。

今回のテーマ「中条のあれこれ」では、「なぜ中条は天領(幕府直轄地)だったのか」という理由が知れて、私はかなり満足をしました。

でも、腹話術がないまま終わりに近づき、「腹話術の人形に会えるかもよ!」という理由で誘い出した同級生にも申し訳なく、当然私も残念な気持ちが生まれていました。

ところが、最後の最後、中条に古くから伝わるお話を紹介の際、突然お人形の「しんちゃん」登場。

岩森さんとしんちゃんとで、お話が進んでいくのですが、見事な掛け合いに涙が出ました。

小学校で見た頃の喜びを思い出したのかな。それとも、岩森さんとしんちゃんがどちらもお元気であったことが嬉しかったのかな。

どういう理由で涙が出たのか自分でもよく分からないのです。

しんちゃんは、ちゃんと人格を持ち、岩森さんとともに生きているという感じがすごいんです。

40年ぶりの再会が叶うなんて・・・想い続けると良いことがあるものですね。

お帰りになられる岩森さんに声をかけました。岩森さんとしんちゃんに会いたくて来ましたって。

一緒に写真を撮らせてもらい、私たちは全員喜びマックスでございました。

もうこの機会しかないので、思い切って「しんちゃんを抱っこしたい」とお願いもしてみました。

そしてついに、しんちゃん抱っこの瞬間が。

この日の写真、今見てもまだ泣けます。

避難訓練のとき、校舎に響くサイレンの音。訓練と分かっていても不気味で、こわいものでした。

でも運動場へ避難すると、岩森さんとしんちゃんが待っている。

しんちゃんは、ちょっとおとぼけの性格ですが、とても元気で明るい男の子で、ホッと和ませてくれるんです。

岩森さんとしんちゃんのことがずっと心に残っていた私は、職場や町内のイベントなどで出し物の意見を求められたときに、いつも「腹話術がいいと思います!」と言っていたほど。

1人こっそり腹話術の練習をしたこともあるし、お化粧を覚えてからは、眉ペンで口の周りに線を描いて、自ら人形なるメイクをしたこともありんす。

岩森さんに「しんちゃんとM-1に出場されてはどうですか?」と提案してみたものの、いやR-1なのかと考えてみたり・・・。

岩森さんとしんちゃんの、2人で1人、1人で2人???

人と人形だと分かっているはずなのに、岩森さんとしんちゃん2人の不思議な世界へ引き込まれます。

控えめに言って最高!!ずっと二人の掛け合いを見ていたい。なんなら私も仲間に混ぜて欲しいっす。

ところで、しんちゃん何歳だと思います?

5,6歳かなと思っていたのですが、なんと50歳。

昭和49年に岩森さんのところにやってきて、私たちと同じ歳だと発覚。

しんちゃんはいつまでも若くて羨ましいなー。

名残惜しくて、しんちゃんを囲むファンの集いになりました。

他にどんなお人形たちが活躍しているのかと検索していたら、わが子にそっくりの人形を発見。

左)ほっぺたのぷっくり感がよく似ています

他にも誰かに似ている人形いるのかな~って見ていたら、なんと・・・

私にそっくりの人形発見!

子どもに見せると「お母さんは、隣の人の様子をこっそり見る時、いつもこんな顔してる」って大笑い。

母に見せると、「まぁ、よく似てる!岩森さんのところに腹話術習いに行かせてもらいなさい。絶対いいわよ、同じ顔の腹話術」って、超前向きな意見を返されました。

この人形、欲しくなってきた~。