友人が子どものころから行ってみたかったという寛永通宝の「銭形砂絵」
寛永10年(1633)に藩主、生駒高俊公を歓迎するために、一夜にして作られたといわれ、この銭形を見たものは健康で長生きができ、お金に不自由しないと伝えられています。
「お金に不自由しない」は分かる気がする。だって銭じゃもん。
けど、「健康で長生き」できるのはなんでなん?
そんな疑問を抱きつつも、面白そうなので行ってきました香川県観音寺市へ。
ナビを「銭形砂絵」にセットして、到着したのがここ。
ほんまに観光地なん?
静かすぎませんか?
誰もおらんじゃん。
つまらない場所に来ちゃったのかもと、やや不安に
銭形砂絵の駐車場があるこの場所は「琴弾公園」の敷地内
立派な松林がずーっと続き、とても雰囲気がいいんです。
お弁当作って、ここでゆっくり過ごしたい・・そんな場所でした。
普通、これくらい立派な松になると、さも自慢げに「樹齢〇年」とか記載があってもよさそうなものなのに何もない。
たいした松ではありません的な、控えめな感じがまた良いんです。
こんな松がたくさん生えているんですよ。
カッコよすぎてしびれます。
そして私たちは松林を抜け、人気のない砂浜に出ました。
あれ、砂絵はどこだ?
キョロキョロしているうち、少し先に砂山が見え、行ってみたのがこちら。
100m以上もある巨大な砂絵を、こんな近くで見ても、さっぱりピンときません。
そりゃそうです。高い所から見るからキレイなのであって、なんで私たちは砂絵の真横に来てしまったのでしょう。
自分のバカっぽい所に、がっかりです。
しばらく近くをうろつき、やっと展望台登り口をみつけました。
この時すでに12時過ぎ。
お腹もすいていたし、水分も持っていないし、なんといっても人気がなさそうな場所を目指すことに疑問が生まれ、「もう行かなくてよくない?」と提案しました。
でも子供のころから、銭形砂絵に憧れを抱いていた友人は折れてくれません。
しかたないな。健康で長生きのため、行くっきゃない!
それにして誰にも会いません。
どうやら銭形砂絵は観光地としてはすっかり廃れているらしい。
お腹がすくと、分かりやすくテンションが下がる私は、これといって友人との会話も盛り上がらず、ただ黙々と展望台を目指して階段を上ります。
やっと頂上!!と喜んだ瞬間、道路が見えました。
えっ、ここって車で来れるん?
その時、下の方からエンジン音が聞こえてきました。
車がどんどん上がってきます。
どひゃー、私のこの頑張りは、一体何だったというのか。
頂上付近は上りも下りも大渋滞。
それどころか、山道からひょっこり現れたものだから「この人たちは、一体どこからやってきたの?」と奇異な目を向けられる羽目に。
でもその不思議そうな目は、ちょっと可笑しかったです。
銭形砂絵、見事ですね。
「健康で長生きできますように。そして車で来た人より寿命が3日延びますように」と祈りました。
ここを訪れた後、宝くじを買えば高額当選!ということでも有名らしいのですが、そんなことはすっかり忘れていました。
でもまぁ、健康もお金もと欲張ると、どちらも逃しかねないので、私は健康を願いたいです。
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